2022.12.07
インプラントにおけるタバコの弊害はよく知られるところですが、そのような説明をした時、「電子タバコやカートリッジ式ならいいですか?」と質問されることがあります。
現在日本で買うことのできる電子式タバコや加熱式タバコはたくさんあります。 しかし、電子タバコと加熱式タバコは同じようなものなのでは?と思っている方もいらっしゃるかもしれませんね。 しかし、両者の構造や成分は全く異なります。
加熱式タバコは、カートリッジ内の水蒸気でタバコ葉に間接的に熱を加えて吸うというしくみです。タバコ葉を使用しているため、タバコ独特な味や香りを楽しめるとして人気があります。 内蔵型の電池でリキッドを熱したり、ヒーターで直接加熱したりしますが、いずれもタバコ葉が入っているというのが大きな特徴です。低音加熱するため通常のタバコよりはニコチンやタールが少ないと説もあります。しかし、ニコチンは上記の通りで、タールも少量ではありますが含まれていることに変わりなく、インプラントへの影響はあるといえます。
電子タバコはタバコ葉を使っていないのが大きな特徴です。カートリッジ内に入っている、フルーツ味やコーラ味などのフレーバーの水蒸気を吸い込むしくみです。 一般的には、電子タバコにはニコチンやタールが含まれていないとされています。そのため日本ではタバコとして販売されていません。
海外の電子タバコには、ニコチンが含まれているものがあり、タバコ類として販売しています。そして、平成22年には日本でも厚生労働省から「ニコチンを含有する電子タバコに関する危害防止措置について」としてニコチンが含まれるものもあると注意喚起しました。つまり、現在販売されている電子タバコも、その安全性は不明なのです。
電子タバコの安全性はまだ証明されていません。インプラントをすると決めたら、タバコや電子タバコ、加熱式タバコは一旦禁煙しましょう。 喫煙されている方は、インプラントを機にタバコを辞めることをおすすめします。 どうしてもやめられないという方は、本数を減らしましょう。いくらニコチンやタールが少ない電子タバコや加熱式タバコでも、本数が多ければ吸っている量は同じになります。
投稿者:ワイズデンタルクリニック