2023.01.15
歯にプラーク(歯垢)が付き、口の中が細菌でいっぱいになります。このような人は、間違いなく歯周病のリスクが高まります。歯周病は生活習慣病ですので、何にも増して日々の生活習慣が大事になります。歯みがきや、お口の中のケアは歯周病だけではなく、むし歯予防の基本です。
歯周病にとって喫煙のリスクはとても大きなもので、危険因子の代表とも言われています。吸う人は吸わない人に比べて、歯周病になりやすく、進行速度も速くなります。なおかつ、治療をしても治りにくいことも分かっています。主な理由は、下記のとおりです。 ・歯ぐきの血行が悪くなり、歯ぐきに酸素や栄養が十分に行きわたらない ・歯ぐきの抵抗力が弱まり、細菌と戦う白血球の働きが半減し、免疫力が低下 ・唾液の分泌が抑えられるため、プラークや歯石が付きやすい
糖尿病になると歯周病になりやすいと昔から言われています。それは、口の中の乾きに関係しています。高血糖になると、唾液の分泌量が減り、口の中が乾いてきます。そうなると、白血球の機能が低下して、歯周病菌が増殖してきます。そのため、糖尿病の人が口の中のケアを怠ると、簡単に歯周病になってしまいます。
口の中は粘膜でできており、唾液でおおわれているので、細菌が付きにくい状態になっています。口を開けていると、口の中が乾燥するため、白血球の機能が低下し、歯周病菌が増幅します。鼻が悪い人で、慢性的に口呼吸の人も要注意です。
歯ぎしりをすると、歯に力がかかり、歯や歯ぐきへのダメージが歯周病を悪化させます。歯ぎしりには3つ種類がありますが、最も悪いものが、歯を横にスライドさせる歯ぎしりです。 ・歯を横にギシギシとスライドをする歯ぎしり ・くいしばり ・歯をカチカチさせるタッピング 歯は垂直方向(縦方向)の力には100kgまで耐えられますが、横からの力には弱く、歯ぎしりで歯周組織にダメージを与えてしまいます。
歯並びが直接の原因になるわけではなく、歯みがきやケアがしにくいことでプラーク(歯垢)が残ります。プラークはやがて唾液成分と混ざり、歯石となることで歯周病につながります。また、歯並びは年を重ねると悪くなる傾向があります。フレアリングと言って、歯が外側に開き、若いときはきれいな歯並びだったが、50歳を過ぎて歯の間に隙間がうまれる人が多くなります。この場合も歯がみがきにくくなり歯周病のリスクにつながりますので注意が必要です。
歯周病に最も影響するのは、降圧剤ではないかと言われています。服用している人の口の中を見ると、歯ぐきが腫れているためすぐに分かります。特に中高年になって、血圧が高くなり、降圧剤を使用して、歯周病を招くケースが多くなります。
投稿者:ワイズデンタルクリニック