歯が欠けてしまう原因
歯が欠ける主な原因は外傷です。スポーツや遊びの最中に歯をぶつけたり、転倒して顔面を強打したりするシチュエーションで歯が欠けやすくなります。歯はエナメル質という非常に硬い組織に覆われていますが、極端に強い衝撃が加わると簡単に欠けてしまいます。特に虫歯や酸蝕症(さんしょくしょう)で歯が脆くなっている場合は、欠けるリスクが高くなりますので十分な注意が必要です。
むし歯でないのに歯が欠ける原因
健康な歯でも、強い衝撃が加わると欠けてしまいます。例えば転倒した際に地面に打ち付けられると容易に欠けてしまいます。また、歯ぎしりや食いしばりの習慣がある場合も歯が欠けることがあります。歯ぎしりはエナメル質同士が強く接触する行為なので、お互いを損傷することがあります。
歯が欠けた時の対処法
歯が欠けて痛みがある場合
歯が欠けて痛みがある場合は、一刻も早く歯科を受診してください。かかりつけの歯科医が休みの場合は他の歯科医院でも構いません。痛みがある場合、歯の神経が露出していたり、歯根が折れていたりする可能性があります。また、外傷による場合は歯以外の部位にも異常が生じている可能性があるため、放置は避けましょう。
歯が欠けて痛みがない場合
痛みがなくても、歯が欠けた状態で放置することはNGです。歯が欠けた部分は傷口と同じであり、早期に適切な処置が必要です。以下の応急処置をとった上で、歯科医院への受診を検討しましょう。
応急処置
- 欠けた歯は保存する:治療によって元に戻せる場合があるため、欠けた歯は捨てずに保存しておきましょう。天然の歯質の方が予後も良くなりやすいです。
- 欠けた部分に刺激を加えない:舌でなめたり指で触ったりすることは避けましょう。欠けた部分は感染リスクがあり、硬いものを噛むとさらに損傷するおそれがあります。別の部分で咀嚼するようにしましょう。
- 口腔衛生状態を良好に保つ:欠けた後は普段以上に口腔ケアを徹底しましょう。口腔衛生状態が悪くなると、むし歯リスクが高まります。やわらかい歯ブラシを使って優しくブラッシングしてください。
歯が欠けた箇所を放置した場合の問題
- むし歯になる:欠けた状態ではエナメル質の弱い部分がむき出しとなり、象牙質まで露出している場合もあります。その状態ではむし歯菌に感染しやすくなり、根管治療が必要になることもあります。
- 歯がさらに欠ける:欠けた部分は外からの力に対しても弱く、硬いものを噛むとさらに欠けてしまうことがあります。
- 痛みなどの症状が強くなる:放置していると歯がしみるようになったり、痛みが強くなったりすることがあります。歯の外傷は自然に治らないため、早めの治療が必要です。
歯が欠けた場合、速やかに歯科を受診し、適切な治療を受けることが大切です。