インプラント治療で歯茎が黒くなる理由

インプラント周囲炎 インプラント治療で歯茎が黒く見える主な原因は、インプラント周囲炎です。これはインプラント特有の歯周病であり、進行すると歯茎と顎の骨が下がり、金属製のアバットメントが露出することで歯茎が黒く見えるようになります。露出まで至らなくても、歯茎が痩せることでインプラントの金属部分が透けて見え、黒く見えることもあります。

埋入位置のミス インプラント治療直後から歯茎が黒く見える場合は、人工歯根の埋入位置のミスも原因として考えられます。適切な位置に埋め込まれていないと、アバットメントが露出してしまうからです。

喫煙習慣 タバコの煙による影響で歯茎にメラニン色素が沈着し、黒くなることがあります。タバコは歯周病のリスクも上昇させるため、可能な限り禁煙することが望ましいです。

メタルタトゥー 銀歯などの溶け出した金属イオンが歯茎に沈着することで黒ずみが生じる現象です。インプラントに使用されるチタンは安定性が高く、メタルタトゥーのリスクは低いですが、それでも何らかの理由で生じることがあります。

歯茎が黒くならないための予防法と対処法

日々のセルフケア インプラント周囲炎の予防には、インプラント周囲の歯垢や歯石を日々のセルフケアで取り除くことが重要です。歯科医師の指示に従い、定期的なメンテナンスも欠かさないようにしましょう。

禁煙 喫煙習慣がある場合は、禁煙を心がけましょう。タバコは歯茎を黒ずませ、歯周病リスクを増大させます。まずは減煙から始め、最終的には禁煙を目指しましょう。

歯茎が黒くなるリスクとその対処法

インプラント周囲炎のリスク インプラント周囲炎が原因で歯茎が黒くなる場合、最終的には人工歯根が脱落する可能性があります。インプラント周囲炎は普通の歯周病よりも進行が早く、重症化しやすいです。これは人工歯根の周りに歯根膜が存在しないため、細菌と戦う機能が備わっていないからです。

タバコによるリスク タバコによって歯茎が黒くなっている場合も、歯周病リスクが高いため、放置せずに禁煙に努めることが大切です。

治療法 インプラント周囲炎によって歯茎が黒くなった場合、すぐに歯周病治療を受ける必要があります。歯茎が黒くなっている時点で顎骨の吸収が進行しているため、早期の治療開始が重要です。早期に治療を始めればインプラントを失わずに済む可能性がありますが、治療が遅れると人工歯根を抜去することになります。その後は顎の骨の状態が安定するのを待ち、再度インプラント治療を行うか他の方法で再治療します。